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払いすぎた相続税は取り戻せるのですか?

  • 文責:所長 税理士 古田裕佳
  • 最終更新日:2023年12月19日

1 相続税を払いすぎた場合に取り戻すことができるのか

払いすぎた相続税は勝手に返ってくるわけではなく、期限内に、更正の請求という手続きを行う必要があります。

万が一、期限に1日でも遅れてしまった場合、基本的に、払いすぎた相続税は取り戻せなくなりますので、注意が必要です。

そもそも相続税について、相続人は、相続財産を正確に把握し、適正に評価額を算出し、相続税の計算をしたうえで、相続税を税務署に納付します。

しかし、「相続財産を正確に把握できなかった」「相続財産の評価額を間違えてしまった」「相続税の計算を間違ってしまった」等の理由により、本来納付すべき相続税の額よりも多くの額を納付してしまうことがあります。

このように相続税を払いすぎてしまった場合、相続税を取り戻すことができるのか、不安に思う方もいらっしゃるかと思いますが、原則、5年以内であれば、払いすぎた相続税を返してもらうことができる可能性があります。

なお、以下の国税庁のホームページにも、更正の請求に関する内容が記載されておりますので、あわせてご確認ください。

参考リンク:国税庁・相続税及び贈与税の更正の請求手続

2 更正の請求の手続きについて

相続税を払いすぎてしまった場合、相続税の納付を受けた税務署が自ら相続税の額が間違っていることを相続人に伝え、払いすぎてしまった相続税を還付することはありません。

日本では、申告納税制度が採用されており、納税者が自ら法律に従って正しい申告をする必要があります。

相続税についても、税金を返してもらうために、税務署に対して、更正の請求という手続きを行う必要があります。

3 更正の請求の期間

いつまでも更正の請求ができるわけではありません。

原則は、5年以内ですが、例外的に2か月や4か月など、期限が短い場合もありますので、注意が必要です

たとえば、判決によって、相続税の計算の際に計算の基礎とした事実が判決等により確定した事実と異なることが判明した場合は、その確定した日の翌日から起算して2か月以内に更正の請求をする必要があります。

また、相続財産について分割されていないことを前提として相続税の計算をした後、相続財産が分割された場合や遺言書が見つかった場合等は、そういった事実を知った日の翌日から4か月以内に更正の請求をする必要があります。

他にも、相続税額の計算が間違っていて相続税を多く払いすぎてしまっていた場合には、法定申告期限から5年以内に更正の請求をする必要があります。

このように、払いすぎた相続税を取り戻せるとはいっても、取り戻す原因となる理由によって、取り戻せる期間が異なり、期間を過ぎてしまうと、基本的に相続税を取り戻すことができなくなります。

そのため、相続税を払いすぎたかもしれないとお考えの方は、すぐに相続税に詳しい税理士にご相談されることをおすすめします。

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